コラム

【ディフェンダー 90/110/130】サイズ・3列・積載で用途別ベストを決める

同じ“ディフェンダー”でも、90・110・130で使い勝手は驚くほど変わります。
角張ったボディに大きなガラス、頼れる視界。道具感とモダンの絶妙なバランス。
ここではサイズ/3列シート/積載性という3つの軸で、用途別の最適解を整理します。

まずはキャラクターの違いを掴む

▼ 90(ナインティ)
3ドアのコンパクト。最小回転半径が小さく、街・山ともに取り回しが抜群。
乗り味はキビキビ、リアシートへのアクセスは前席チルトで対応。

▼ 110(ワンテン)
5ドアでちょうどいい万能。2列主体なら荷室は十分、3列はオプションで緊急用〜短距離向け。
家族+趣味のベース車に最適。

▼ 130(ワンサーティ)
全長が伸びた3列ゆとり仕様。
3列目の着座感と荷室の両立がしやすく、大家族・長距離・牽引に強い。取り回しは最も大柄。

3列シートのリアル

▼ 110の3列
身長170cm前後までなら短距離OK。
足入れ・膝回りは必要十分。長時間は2列+ラゲッジ優先が快適。

▼ 130の3列
座面高さと膝回りに余裕。
大人2人でも移動可能な実用的3列。
チャイルドシート2基+3列1名など柔軟に組めます。

▼ 90
基本は2列。3列の発想ではなく2列+積載で考えるのが吉。

積載と使い勝手

▼ 90
後席使用時は奥行きが限られるが、座面可倒で縦長の道具を積みやすい。
ショートホイールベースゆえ林道や狭路で強い。

▼ 110
週末のキャンプ一式+クーラー+折りたたみ自転車…と積んで絞める標準解。
ルーフレールやサイドギアキャリア装着で拡張自在。

▼ 130
3列を生かしながらも奥行きに余裕。
3列使用時でもベビーカーや折り畳みチェアが横置きできるケースが多い。牽引との相性も良好。

走りの質感(街/高速/未舗装)

▼ 街
視点が高く、角張ったボディで四隅が掴みやすい。90は機敏、110は安定、130はゆったり。

▼ 高速
ホイールベースが長いほど直進安定性は有利。110=万能、130=大人の余裕。

▼ 未舗装
アプローチ/デパーチャー角は世代共通で優秀。90は切り返しが楽、110は荷物と人を積んだ状態でのバランスが良い。

ホイール&タイヤ選びが性格を決める

見た目は大径が映える一方、厚みのあるオールテレイン(AT)は未舗装での安心感と街の乗り心地に効きます。
ロード重視ならHTやコンフォート寄りで静粛性アップ。
見た目>快適か、快適>見た目かでインチ/銘柄を決めましょう。

パワートレインの考え方(用途別)

▼ 街+週末アウトドア
ディーゼルのトルクが扱いやすい。静けさ重視ならガソリン。

▼ 長距離・多人数
排気量に余裕のあるグレードが疲れにくい。

牽引・荷物多め
低回転の太いトルク重視。ヒッチ周りの純正オプション可否も確認。

アクセサリーでベストを作る

▼ ルーフラック/クロスバー
背の高い荷物やボックスを外に逃がす。

▼ サイドギアキャリア
濡れ物・汚れ物の定位置に。

▼ プロテクション(ラバーマット/シートカバー)
子ども・ペット・アウトドアで気軽に使える度が上がる。

▼ ポータブルシャワー/コンプレッサー
砂・泥・塩水の後始末に効く実用装備。

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ここからは中古で選ぶ意義。
ディフェンダーは、欲しい仕様がハッキリしている人ほど中古市場の完成度高い個体が刺さります。

中古という選択肢がハマる理由

▼ 減価と装備のバランス
3〜5年落ちで価格現実化。上位トリムやアクセサリーパック込に手が届く。

▼ 履歴の透明性
定期点検と消耗品交換、ソフト更新の記録で個体差が見える。

▼ 即戦力
ルーフ周り・ヒッチ・シート構成など、既に組んである一台に出会えることが多い。

チェックリスト(短時間で差が出る4点)

▼ 足まわり/電装
異音、車高制御、センサー・カメラ作動、警告履歴。

▼ タイヤ/ブレーキ
残量・偏摩耗。ATタイヤの銘柄は走り味に直結。

▼ 内外装
シート縫製・荷室トリム・リアゲート周りの擦れ。

▼ 実車確認
90は後席アクセス、110/130は3列の乗車時間何分まで快適かを家族で試す。

用途別 「これがハマる」

▼ 街+ソロ/デュオ・キャンプ
90 × ATタイヤ。狭い道・駐車が楽、ベース車として最高。

▼ 家族3〜4人+荷物
110(2列)。積む・寝る・牽くのバランスが取りやすい万能選手。

▼ 大家族・長距離・送迎
130(3列常用)。3列快適と荷室を両立。静けさ重視でタイヤはコンフォート寄り。

▼ 写真・釣り・マリン
110/130 × サイドギアキャリア+ラバー内装。濡れ物に強い実務仕様。

【まとめ】サイズで“暮らし”を設計する

90は機動力、110は万能、130は余裕。
どれが正解というより、あなたの週7日のうち何日にどの用途が来るかで最適解は変わります。
まずは生活動線(駐車サイズ/同乗人数/荷物の大きさ/走行距離)を言語化し、候補を2台に絞って試乗。
視界・段差処理・後席の座り心地を家族と確かめれば、後悔のない選択に近づきます。新
車で届かない仕様に憧れているなら、中古というスマートな入口もぜひ。
欲しかった道具としての上質に、ぐっと手が届くはずです。

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